あなたの中の天邪鬼
人の意に反する行動をとってしまうような人や性質を天邪鬼(あまのじゃく)と呼びますね。
誰しもこのような性質が顔を出すことがあります。
これは避けられません。
たとえばこんな時。
眠ろう、眠ろうとすると眠れなくなったり。
「頭の中を空っぽにして何も考えないようにしてください」と言われると逆に雑念が浮かんで焦ったり。
「舌の位置を意識しないでください」と言われると今まで気にしていなかった舌の位置が気になってしまったり。
素直なコンピュータープログラムにはない、人間特有のやっかいな性質です。
不思議ですね。
「努力逆転の法則」なんて呼ばれます。
眠ろうとする。これは眠る努力ですね。
何も考えない。これは雑念を追い払う努力ですね。
舌の位置を意識しない。これは意識しない努力ですね。
努力と言うのは目指している状態に向かっていくことです。
ということは「まだその目指している状態ではない(未達)」ということです。
その未達の状態であることを意識・イメージしてしまっているのです。
(まだ)眠れていない自分。
(まだ)雑念がある自分。
(まだ)舌の位置を意識してしまっている自分。
イメージの影響力は非常に強く、思い通りにいかないことがさらに焦りを生んで堂々巡りになってしまいます。
ですから
「頭の中を空っぽにして何も考えないようにしてください」
という指示を守るのは逆にとても難しいです。
催眠術師はこのような直接的な指示はしません。
違う指示を与えて、結果的にこの状態になるように誘導します。
(実際にどういう指示かはネタバレを防ぐためにここでは出しません)
【追記】
いつぞやシャッフル睡眠法を紹介しましたが、これも似たような理屈だと思います。
言葉とビジュアルを思い浮かべる作業に集中させて、眠ろうとする努力や他の雑念から意識をそらします。
なぜ言葉とビジュアルを思い浮かべる作業が適しているのかは私にははっきりとわかりませんが、おそらく作業の複雑さや創造性のレベルがちょうどいいのだと思います。
◆催眠術師シロのホームページ
https://smctokyo.amebaownd.com/
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