この先生き残れる人
ついに今日安倍首相が緊急事態宣言をしましたね。
私は元来楽観的な正確ですが、このときばかりはテレビを見ていました。
私が勤める会社もそれに合わせて明日から在宅勤務になりました。
緊急事態宣言が出た、そして在宅勤務になったということは、不要不急の外出を避け、極力家の中ですごしましょうね、という明確な要請です。この要請は今日に始まったことではありません。もう何週間も前からすでに言われていました。
【要請】必要な事が実現するように、願い出て求めること。
ですが、要請とは行動を強制・制限するものではありません。従うか抗うかは完全に自由です。
私は自分が罹りたくないし、私が媒介して家族が感染したらいやなので、この要請を真摯に受けとめています。心のなかではひゃっほーと叫んでいる自分がいるのも感じますが、私はそれを抑えることができています。
私は「悪いことが起こるよ」という警告から学習し、自分の行動を自分で決めています。
一方で世の中にはいくら
「自分も死ぬ可能性ありますよ。あなたの家族を死なせるかもしれませんよ。」
と警告してもこの要請をそれほど重大に受け止めない人がいます。
どういう人がこの要請を軽視し、不要不急の外出をするのか。
この動画にヒントがありました。
How to motivate yourself to change your behavior | Tali Sharot | TEDxCambridge
【英語】あなたの行動を変えるためのモチベーションを上げる方法
動画は英語なので分かりづらいかもしれませんが、この動画から学べることの一部をあげるとこのような感じです。
- 人は警告されてもあまり真摯に受け止めない。
- 「悪いことが起こるよ」という警告だと人は動かない。
- 逆にポジティブな情報によって人の行動は変わりやすい。
- 若者と高齢者は悪いニュースから学習しない傾向がある。
「やめなよ、さもないと悪いことが起こるよ」という警告だと人は動かない。
なぜなら、悪い情報は不快。
不快な情報には触れないようにするか、自分に都合のいいように解釈して不快さを打ち消す。
タバコは体に悪いですよ!
→いや、家の婆さんはヘビースモーカーで90まで生きた。私は遺伝子的に大丈夫な家計何だ!
意外なことに警告後のほうが警告前よりも反発心が上がる場合もあるそうです。
若者と高齢者は悪いニュースから学習しない傾向がある。
Tali先生のプレゼンでこのようなグラフが示されました。
緑の線は、いいニュースから学習する能力
赤い線は、悪いニュースから学習する能力
人がいいニュースから学習する能力は、全年齢を通じてさほど変化は見られません。
しかし一方で悪いニュースから学習する能力は、35〜50歳がピークで、若者と高齢者は両端に行けば行くほど減退しています。
私は今47歳ですので、もっとも学習能力が高いグループに属します。
なぜこのような分布になるかはこのスピーチでは語られませんでしたが、これまで生きてきた自分自身の経験からこうではないかと推測します。
- 10代。
若くて生きるパワーに溢れ、自分が死ぬことなんて夢にも思わない、エネルギッシュな年代。怖いものなんてないぜ! - 〜34歳。
社会で生きることを学び、心身ともに落ち着いていく。
≈悪いニュースから学習することを覚えていき、向こう見ずな若者から成熟した大人に移行しているフェーズ。 - 35〜50歳。
いよいよ人格が成熟。
不快な感情を自分の中で制御でき、冷静・公平に情報を処理し行動することができる。 - 51歳〜。
段々と成功体験を重ねたり、細かいことに興味が無くなったり気が緩んでくる。
また、それによりいびつな自信が芽生え始める。
堅苦しく、縮こまって考えるより、自分の感情に素直に生きたほうがよいと思い始める。
実際に脳など身体的衰えにより感情の抑制が効かなくなる。
こんな感じじゃないでしょうか。
タバコは体に悪いですよ!
- 10代。わかってさえいない。逆に興味出ちゃう!
- 〜34歳。わかっちゃいるけどやめられない♪
- 35〜50歳。わかっているから、やめられる。
- 51歳〜。わかっちゃいるけどやめられない♪
今この自粛要請を真面目に受け止めていないのは若者だ、いや老人だ、とネットで叫ばれていますが、たぶん若い世代と高齢者のグループは割合的にはいい勝負なんじゃないかと推測します。
私自身もかつてはこの若者グループに属していましたし、将来高齢者グループに属することになるので、批判はできません。
しかし、私は別の視点で特に35歳以下の若者に言いたいです。
若さにはこのような弱点がある。
だからこそその若さでこの弱点を克服すれば抜きん出ることができるよ!
いいニュースからのアプローチで行動のモチベーションを上げる方法は、知恵を絞ればあるかもしれない。でも、それがなくても悪いニュースから学習し、自分を律することができれば生き残れます。コロナも、これからの資本主義社会も。
こちらもお楽しみください
催眠術師シロのウェブサイト Saimin Masters Club Tokyo