催眠マスターズクラブ東京

東京在住の催眠術師シロが、楽しい催眠の世界を紹介するブログです。

自転車保険に加入する義務について考える

東京都では2020年4月1日(来週)から自転車保険の加入が条例で義務付けられました。

月額340円で最大保証2億円のau損保などいろいろ選択肢があり、どれに入ろうか考えている方も多いと思います。

 

私も自転車を日常的に使いますので加入義務があります。

ですが、結論から言うと、私は入りません。

理由

  • (賠償が必要なレベルの事故は)発生確率が低い
  • 義務不履行のペナルティがない
  • 家計が苦しい

家計が苦しいといえども、正直これぐらいの金額は特に問題はありませんが、

  • ちりも積もれば山となる(小さな支出だとしてもきちんと精査し納得してから払うべき)
  • 自分で思考し自分の人生に責任を持つ

という観点からも入る必要はないと判断しています。

 

「入る義務があります。」

「わかりました。入ります。」

と思考停止して素直に従うのも一つの選択肢ですが、私に言わせれば

「いらんもんはいらん」

です。

 

ましてや不履行によるペナルティがないとなると、入る理由が見つかりません。

 

私が社会的な責任を果たしていないと感じますか?

確かにあなたは自転車保険に入らない私の話を読んで

「私があなたの自転車とぶつかったらちゃんと賠償してくれるんだろうな!?できるんだろうな?」

と思うかもしれません。

もちろんそういう事態になれば持ちうるリソースを総動員して責任を全うしますよ。

でも、あなたは以前賠償が必要なレベルの自転車事故に遭ったことがありますか?

起こりえないんです。そういう事態は。

 

まずは、保険に対する理解を少し深めてから持論を展開します。

 

各自が任意で入るものに 

等があります。

「万一に備えて・・・」

とどうしても心配になってしまう気持ちはわかります。

未来はわからないものです。

お金に余裕があればできるだけ入っておきたいですね。

 

そもそも保険の支払額と保証額はどうやって計算されているのでしょうか?

 

保険とはみんなでお金を出し合ってお金をためておき、万が一の不幸が起きた人を助け合う仕組みです。

過去の事例と統計に基づいて、将来の確率と期待値を導き出して計算しています。

 

例えば60歳以下向けのガン保険

60歳以下の人がガンになったらいくらぐらいコストがかかるのか

がわかれば「これぐらいもらえれば何とかなる」という保証額の目安が見えてきます。
そして

60歳以下でガンになる人が人口の何%か

この保険に加入する人の見込み数

がわかれば、おのずと一人当たりの保険の支払額が見えてきます。

これらを過去の統計などから推測します。

 

これを純保険料と呼びます。

 

この計算は国の承認が必要です。

ですから厳密に言えばどの保険も無茶苦茶な料率ではなく、妥当な計算であるはずです。

(だからといって考えずに入ればいいというものではなく、自分に必要かどうかという視点で吟味・取捨する必要はあります。自転車に乗らないあなたが自転車保険にはいる必要はありません。)

 

そして我々が支払う保険料は、この上に保険会社のコストや利益「付加保険料」が乗っかっています。 

 

我々が払う保険料=①厳密な純保険料②保険会社のコストや利益

 

となります。

 

ネットライフ生命などはオンライン化を進めて人件費を最小化することで(のコスト部分)を抑えているから安くなっているはずです。

 

②はいったん無視して主要部分の①に関しては

 

掛け金(保険料)と保証内容のバランスを見るとその事故の発生確率(体感)とその保険が自分にとって必要かどうかが見えてきます。

 

一般的には

小さな掛け金で保証が大きい保険はそれだけ発生する確率が小さい

と言えます。

 

ではこの自転車保険、どうでしょうか。

 

月額340円で最大保証2億円

 

最大保証2億円もあるということはケース単体ではそれだけどえらいことになる可能性があるということです。

しかし月額340円は非常に小さい。たくさんの人が加入しないと2億円にはならないですね。

何と比較して小さいか、とは言いにくいですが体感として理解できると思います。

 

これを踏まえて私の判断は

自転車保険に頼らなければならないレベルの事故はそうそう起きない

というものです。

 

どこまで行っても常に

「そりゃー、確かに起きちゃったらどえらいことになるけど・・・」

というのが付きまといますが、

まず、そんな事故は起きません。

 

もう一ついうなら

「私は過去にそういう事故を起こしたことがない」

という事実も追い風となります。

年々老化で反射神経、運動能力、認知能力が衰えていくことを考えればこの実績を根拠にした自信はよりどころにできなくなっていくとは思いますが、少なくとも行動パターンや危機意識に関してはすでに実証済みで今後も改善していくことができるでしょう。

それでも不安をぬぐい切れないという方のために一つのエピソードと一つの考え方を共有します。 

火災保険のエピソード

私の母(73)は所有する一戸建てに一人暮らしをしています。

ある時私に相談の電話がかかってきました。

火災保険の更新どうしようか、と。

どうやら10年間で200万円ほどかかるらしいです。

私は更新する必要はないと伝えました。

  • 今までの73年間、自宅が火事になったことがあったか→ボヤすらない
  • 現住所に移ってからの30年間、隣近所からのもらい火事があったか→気配すらない
  • 最悪、今日家が完全に消失しても、マンション暮らしに切り替えるほどの蓄えはあるか→ある
  • 今の自宅はもう築30年にもなろうとしている。建物自体は価値はない。
  • 家が消失する喪失感とお金の話は別だ。保険金が入っても喪失感からは逃げられない
  • もう高齢だしそもそもその200万円は自分自身のために使うべき

それで親は納得して更新をやめました。

保険はギャンブル

保険とはみんなでお金を出し合ってお金をためておき、万が一の不幸が起きた人を助け合う仕組みです。

私はこう書きましたが、これ、何かに似ていると思いませんか?

そうです。宝くじです。

みんなのお金を集めて、それを選ばれた少人数に再分配するという本質的な部分で共通しています。
 
宝くじの3億円が当たる確率(体感)は 3億円÷300円、100万分の1です。

一枚購入して当たる確率は0.0001%です。

3億円、当たったことがある人、周りにいますか?

とても珍しいですよね?

そうです。保険は宝くじと一緒で外れる可能性の方が高いんです。

実際には3億円は複数ですし、前後賞とか、小さなあたりがあるので、これほど単純ではありませんが、多くの場合当選金総額が購入額を下回るでしょう。

 

先ほどの自転車保険、これもこのような単純な計算ではありませんが、

2億円÷340円、58万8235分の1です。

 

58万分の1、ピンときませんね。

例えば58万円をすべて一円玉にすると、一円玉の重量は1グラムなので、58万グラム、580Kgもの重さになります。

それぐらいの量の中の一円玉一つだけがアタリ(ハズレ?)=事故です。

毎回自転車に乗るたびにこの一円玉の海から一枚を抜き出して特定の一枚を引き当てるかどうか(引いた一円玉は戻します)。58万日=158年引き続けると当たるかもしれません。

一生続けても当たる気がしませんね。

 

自転車保険に入りますか?

という問いを

340円の宝くじを毎月買うギャンブルに乗りますか?

という問いに置き換えれば、うちの家計判断ではNOです。

 

保険はすべていらないと言っているわけではありません。

私は私の判断で必要だと思うものだけに加入しています。

 

行動経済学的には人間には「損失回避バイアス」といって

大抵の人は金額が同じ場合、利得の喜びよりも損失の痛みをより感じやすい(敬遠しやすい)

という特徴があります。

 

こういうバイアスは

  • 強烈な経験をする
  • 私の持論のような話に深く納得する

と軽減されます。

 

また、自己催眠もバイアスを和らげる効果があります。

自己催眠を習慣にするとより合理的な判断ができるようになります。

自己催眠の指導が必要な方はご連絡下さい。↓


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